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7月のまほろば
投稿者:れん - 2008/07/27(Sun) 11:21 No.325 [返信]  
暑中お見舞いもうしあげます

ご無沙汰してしまいました。
先月はまほろば句会&余白句会の楽しい合同句会で有名な方たちにお会いできミーハーの私は有頂天。(詳しい報告は余白句会のHPで)

今月は平常の句会に。席題は「なめくじ」「薊」。

1 紅薊探偵小説野を駆けり
1 箸伝ふ末期の息やなめくじり

2 無声映画に小旗振る音夏アザミ
2 ちっぽけな自我を捨てけり蛞蝓

3 不来方(こずかた)の空のふかさよ夏薊
3 なめくじをつつく少女に初潮来る

4 母島の厨の真中なめくじら
4 なめくじら灯かすかに個人塾

5 日の匂ひして野あざみの五六本
5 おはぐろといる木組しっとりした町に

6 一言にひとこと答ふなめくじり
6 朝食にあざみ添えたる山の宿

7 通過待つ駅にて日暮れ夏あざみ
7 なめくじと言われし坊主の逆上がり

8 男鰥(やもめ)風呂場に湯浴みのなめくじり
8 空缶ころがる音のあかるき夏薊

9 シェルターのやうな地下鉄夏薊
9 蛞蝓酔ふほど弾む国訛

10 海の家脚投げ出してライスカレー
10 湖を見下ろしてをり冨士薊

11 なめくじりコップに育つポトスの根
11 擦過の記憶夏桑はまだ腰の丈

12 薊切る花びんに水引き二本添え
12 一匹のなめくじ跳ねた雨上がり

13 体操の帰りに気づくアザミかな
13 百合の花歌ひ終えたる胸広し

14 アザミ花風の一端ひっかかり
14 なめくじり角出せやり出せ家は何処?

15 なめくじ光る異教徒の裔として
15 流星やひと風アザミ揺らしたる

16 なめくじよ全速力でそこを退け
16 夏あざみ咲けり晴天乱気流

以上が7月の投句分でした。
選をよろしくお願いいたします。


 



Re: 7月のまほろば
浩司 - 2008/07/30(Wed) 21:39 No.326
今日、勤め先の株主総会がありました。それで総会後の諸々の事務処理なんて野暮なことをしている最中です。7月は以下の作品を戴きました。

○1 紅薊探偵小説野を駆けり

文法には難があるでしょう。ノスタルジーを誘う発想を戴きました。

○3 なめくじをつつく少女に初潮来る

表現欲そのものに一票を投じます。発想はマンネリもいいところですが。

◎9 シェルターのやうな地下鉄夏薊

夏薊の質感が効いて、単なる図式的な取り合わせではなく、ちょっと込み入った内面が、具体的に表現されていると思います。状況からの無意識な渇きを感じます。ついでに言うと、サムシングエルスへの憧憬をベースに、ふっとよぎったかる〜い漂泊感みたいなものに惹かれました。

○10 海の家脚投げ出してライスカレー

ライスカレーにある情感の活用、一発で戴きました。新鮮さはどんかな。

○14 アザミ花風の一端ひっかかり

類想の憾みはあります。でも主体的に感じ取った点は見逃せません。

8 空缶ころがる音のあかるき夏薊

この抒情は好きなんですよ。切れが不徹底でしょう。


 



Re: 7月のまほろば
あんこ - 2008/08/01(Fri) 10:47 No.328
れんさん、いつも有難うございます。
やっぱり俳句は楽しいですね。つくるのは苦しいけど、
選になると色々な言葉の可能性に、
ぐぐぐっときてしまいます。
遅くなりましたが、選句いたしました。
来月もよろしくお願いいたします。

1 紅薊探偵小説野を駆けり
「紅薊」がとても効いていると思うのです。
色の鮮明さも、字面も「探偵小説」と感覚的に合っている。探偵小説の少しノスタルジックなミステリの匂いがなぜか乱歩や二十面相を思い出させます。
そして、風景や人の心に吹く風を紅薊の咲く野から強く感じます。

3 なめくじをつつく少女に初潮来る
イメージ的に近く、また生々しいのですが、
いっそここまで言い切ってもらえると好きですね。
つついている少女はきっとしゃがんでいるのだろうから、
その身体の形がまた妙に見えてきて。

◎4 母島の厨の真中なめくじら
「母島」がすごい。よく出てらしたなあ、羨ましい。
個人的に暑い季節の、まだ日が高く残っている夕べ、夕食をつくる母の背中(このイメージは既には恥まで十分表現されていて、またすごい!)。
そして、南の島だからヤモリとかいろいろ窓にへばりついてて、いつのまにか簡単な裏口から入ってきたなめくじもそこにいる・・・おおらか自然と食というものへの「いのちの賛歌」(大げさかもしれないけど)さえ感じます。
ちなみに、この場合、母=なめくじらとは取りたくないです。


13 体操の帰りに気づくアザミかな
シンプルな詠みぶりかつ、こういうことあったし、
薊はよく利いているし。こういうふうに作りたいなあ。

15 なめくじ光る異教徒の裔として
「異教徒」が何ともいいなあ。なめくじのこととも取れるし、作者本人の彷徨せざるを得ない心持(現実に彷徨しているということではなく、いつも現実社会への適応に少し疑問を感じている心象風景として)とも取れる。共感します。

 



Re: 7月のまほろば
あんこ - 2008/08/01(Fri) 10:49 No.329
すみません、特選句で入力ミスがあります。

(このイメージは既には恥まで十分表現されていて、またすごい!)。

ですが、

「恥まで」

「母島で」が正しいです。

そそっかしくて、失礼いたしました。

 



Re: 7月のまほろば
藤田 良 - 2008/08/02(Sat) 18:15 No.330
暑中お見舞い申しあげます。
先月はまほろば句会の皆様本当にお世話になりありがとうございました。もう少し皆様とお話がしたかったし智水さんのお美味しいお料理ももっと食べたかった-!。真中さん、浩司さんアッシ‐君すみませんでした。とても助かりました。感謝感謝です。またおじゃましたいで-す。
選句が遅くなりごめんなさい。

2 無声映画に小旗振る音夏アザミ
無声映画に小旗を振る音がしているという捉えどころがいい、それだけでどういう場面かが想像出来、季語で全体の風景が見えてきます。

6 朝食にあざみ添えたる山の宿
とても素直な句。あざみだけだと春の季語になっていまいますが、朝と山という文字があるだけで夏の空気がいっぱいになります。

13 百合の花歌ひ終えたる胸広し
歌い終わった時の胸の広さという表現に歌った人の達成感が十分に伝わって来ます。百合の花で爽やかな歌声が聞えてきます。

14 アザミ花風の一端ひっかかり
アザミの揺れに風の一端がひっかっていると感じた作者の感覚が好きです。

◎15なめくじ光る異教徒の裔として
なめくじを異教徒の裔ととらえた感覚に感心しました。
季語のなめくじにも無理がなく逆に納得できます。

なめくじは難しかったです。一句一唱でない場合、なめくじとのかかわりがはっきりしなくなってしまったり・・。
来月も楽しみにしております。

 



Re: 7月のまほろば
- 2008/08/03(Sun) 21:04 No.334
暑くなりましたです。
今月もお世話になりました。

六月の余白句会、
七月のまほろば句会・・・、と、
自分の結果はさんざんでした。
今月も低迷でしたが、
ネットで救い直していただき、
ありがとうございます。

ということで、
以下、選句させていただきました。

○2 無声映画に小旗振る音夏アザミ
  あの戦前の白黒の、
  映画だったニュースを
  思い出しました。 
  ・・・って、
  もちろん中澤は知りませんよ。
  NHKアーカイブスとかの世界ですな。

◎4 なめくじら灯かすかに個人塾
  なめくじの必然性は、
  よくわからなかったんですが、
  「灯のかすかな個人塾」で選びました。
  むかし・・・、
  ちょうど大学生になった時、
  夏の夜、地元に帰って、
  夜遊びで友人達とドライブしていたら、
  ふと夜の某進学塾の前を通ったんですな。
  玄関が開け放されていて、
  受験生達が一心に勉強していて・・・
  教壇の上には、
  大きく書かれた言葉が見えました。

  「やる気のないものは去れ!」

  ひえええ、おっかねえ。
  そんなことを思い出しました。

○7 なめくじと言われし坊主の逆上がり
  坊主を、子供ととるか、
  和尚さんととるか?
  中澤は和尚さんでとりました。
  大人の和尚さんの方が、
  ペーソスとか情緒があって
  いいなと思いました。

○9 蛞蝓酔ふほど弾む国訛
  酔っぱらって、
  実にネイティブな群馬弁を
  だしている様子を
  思い浮かべ、選びました。
   ○○だんべ。
   ○○だいのう。
   ○○じゃねえんきや。
   ○○なんさ。
   ○○だったんさね。
  東京に行くまでは、
  中澤もこれは標準語だと思って、
  しゃべっておりました。   

○10 海の家脚投げ出してライスカレー
  海水浴、行ったなあ。
  あんまり進んで行くタイプじゃ
  なかったけど、
  誘われていざ行ってみれば、
  一緒に行った女友達はほとんど裸だし、
  時間の概念も薄れるし、
  ご飯はたくさん食べるし、
  肌は焼けて痛いし・・・・、
  そりゃ、カレーなんか
  大らかに食べますよお。
  ということで、
  このライスカレーは結構うまそう。
  お皿は紙かもしれないですけどね。
  神津島の海辺の夜に見た、
  天の河は感動でした。  

夏はまだまだ、ですかね。
来月もよろしくお願いいたします。

 



Re: 7月のまほろば
れん - 2008/08/04(Mon) 10:53 No.335
今、書き込みし終わったのに、操作ミスで消えちゃった!!
あ〜あ。

みすずさん選

○3 なめくじをつつく少女に初潮来る

○7 なめくじと言われし坊主の逆上がり

○11 擦過の記憶夏桑はまだ腰の丈

○15 なめくじ光る異教徒の裔として

◎6 一言にひとこと答ふなめくじり


れん選

○4 なめくじら灯かすかに個人塾

○6 一言にひとこと答ふなめくじり

○9 蛞蝓酔ふほど弾む国訛

○11 擦過の記憶夏桑はまだ腰の丈

◎15 なめくじ光る異教徒の裔として

 



Re: 7月のまほろば
智水 - 2008/08/04(Mon) 16:39 No.336
今、れんさんと同じく操作ミスで書き込んだのを消してしまいました。以下、智水選。これからでかけるので焦ってます。ごめんなさい。

◎2 無声映画に小旗振る音夏アザミ
○4 なめくじら灯かすかに個人塾
○8 男鰥(やもめ)風呂場に湯浴みのなめくじり
○12 薊切る花びんに水引き二本添え
○15 流星やひと風アザミ揺らしたる


以下、まひる選

○1 紅薊探偵小説野を駆けり
○3 不来方(こずかた)の空のふかさよ夏薊
○5 日の匂ひして野あざみの五六本
◎8 空缶ころがる音のあかるき夏薊
○16 なめくじよ全速力でそこを退け










 





5月のまほろば
投稿者:れん - 2008/05/23(Fri) 16:23 No.305 [返信]  
昨夜のまほろば句会の兼題は「筍」と「麦秋」。

このあたりにはたくさんの麦畑があって、だいぶ色づいてきました。
あと10日もしたら刈り取りが始まるのでしょう。

1 皮をはぐ筍けもののごとくなり
1 麦の秋幽体離脱起こしそう

2 麦の秋詩人のアジトありにけり
2 電工の空から声投ぐ麦の秋

3 のろのろと車行くなり麦の秋
3 老農夫立ち止まりもせず麦の秋

4 王権として酵母舞う麦の秋
4 麦秋や雲を穂先で送りをり

5 麦秋や三角乗りの自転車来
5 鳥居本に遊び筍づくしかな

6 麦秋の窓に並べてマトリョーシカ
6 麦秋やのど自慢から鐘ひとつ

7 筍の蹴倒してあり藪外れ
7 自転車に鎌と竹の子老爺来る

8 麦秋や代名詞だけで過ぎる日々
8 竹の子やまた新たなる詩集編む

9 筍の微熱へ深く刃を入れぬ
9 タケノコや自慢話もつきにけり

10 麦秋へ自転車押して行くは父
10 たかんなや地獄の釜を窺きをり

11 麦の秋学生カバンと松葉杖
11 麦の秋赤いサンダル投げてあり

12 たかんなや朝とは違ふ天気予報
12 麦の秋風来坊のきてゐたり

13 麦秋や子等の口笛真っすぐに
13 風を焚く五月の自由広場にて

14 筍や餓鬼大将のいね子ちゃん
14 座布団を折りてうたたね麦の秋

15 白繭は記憶うっすら湖の色
15 地デジ乱調筍の穂先震え

以上です。
選句に来てください。



 



Re: 5月のまほろば
睦士 - 2008/05/24(Sat) 23:29 No.307
ごめんください。

今回は欠席で失礼いたしました。
いろいろ用事が重なったもので・・。
以下、選句させていただきました。

○B 老農夫立ち止まりもせず麦の秋
  仕事に懸命なのか
  耳が遠いのか
  老農夫も農村風景の
  一部になっているのでした。

○I 麦秋へ自転車押して行くは父
  選んだ後で、Bと似てるなと思いつつ
  同テーマバリエーションとしても
  とてもいい風景だと思います。

◎J 麦の秋学生カバンと松葉杖
  特選です。
  学生カバンと松葉杖・・・かあ。
  なんでしょうね。ドラマがあります。
  けがしながら、勉強してるのかな。
  夏はまだまだだから、
  がんばれって言いたい気分です。

○J 麦の秋赤いサンダル投げてあり
  サンダル、好きなんですよねえ。
  しかも赤いサンダルか。
  そのサンダルで買い物とかにも
  行くのでしょうか。

○M 座布団を折りてうたたね麦の秋
  座布団を折って、たたみの部屋で寝る。
  それもひとつの贅沢でしょうか。
  麦秋は、ストーブも冷房もつけない、
  ちょうど、自然で中間な季節のようです。

ふりかえれば、あれ?
麦秋ばかり選んでしまった。
わざとではないんですよ。
筍は、やっぱ難しかったのかなと思います。
激辛ラーメンに入った
タケノコとかは好きなんですが・・・。
(俳句と関係ないか)

ここのところ、昼も夜も気温はすっかり夏です。
それだけに温度調整を間違うと
風邪をひきますので、
みなさまご自愛ください。
今月もありがとうございました。


 



Re: 5月のまほろば
あんこ - 2008/05/25(Sun) 17:59 No.308
こんにちは。れんさん、いつもありがとうございます。
今月はすぐに選句できました(ほっ)

2 麦の秋詩人のアジトありにけり
詩人のアジトに惹かれました。詩心を呼ぶ場所や風景を
アジトと言っているのだと思いましたが、
なんだか麦の秋とよく響いて素敵でした。

2 電工の空から声投ぐ麦の秋
一読すると少しわかりづらいのですが、内容がいいですね。麦の秋と電工の叫ぶような短い言葉が合っていて、地に脚のついた俳句だと思います。少し言葉の順番を整理されると、もっといいと思います。

5 麦秋や三角乗りの自転車来
ああ、こういうのを詠みたかった〜★
あったなあ、あったという思い出と、
季語との出会いのよろしさと
十七文字の力と。

9 タケノコや自慢話もつきにけり
なんだか可笑しいですね。
複数でどんな自慢話をしていたのでしょうか?
タケノコが妙によい。
きっと、だんだんスケールがしょぼい自慢話に
なったんだろうなあ。

◎11 麦の秋赤いサンダル投げてあり
妙に挽かれる句。事件のような、詩の様な、謎のような。
いつまでも心に疑問符のさざ波が寄せる、
作者の想像力が素敵だと思います。

あたいは今日はフラメンコのレッスンでした〜。
二時間ぶっ通し★ づがれだ〜〜
発表会・第一弾はもうじきなので、ヒヤヒヤです。
あ、睦士さん、特選ありがとう〜★★
誰にも取られないだろうと思ってたので、嬉しかったっす


 



Re: 5月のまほろば
れん - 2008/05/27(Tue) 20:24 No.309
「気持ちのかたち 言葉のかたち」観てきました。
詩御籤は最終日だったので家族全員のぶんを引かせて貰いました。
結果は全員、大吉。ちなみに血液型は全員◎型。めでたしめでたし。

風邪はだいぶ良くなりましたが、喉が少し痛いです。
年とともに治るのに時間がかかるのでしょうか。

以下れん選です。

A 電工の空から声投ぐ麦の秋
 のどかな感じが好きでした。

C 麦秋や雲を穂先で送りをり
 今回の一番人気。穂先で送るという措辞がよいですね。

K たかんなや朝とは違ふ天気予報
 雨後の筍というくらいだから、この頃は雨が多いのでしょうか。
でも降りそうで降らなかったり。

K 麦の秋風来坊の着てゐたり
 麦の秋といったら農繁期。そんなときに限ってのんき口笛なんか吹きながらやってくるのかしら。
麦の秋と風来坊、いいですね。

E 麦秋の窓に並べてマトリョーシカ
 このあたりの風景とはちょっと違うかもしれないけど、麦秋の黄のなかのマトリョーシカのど赤が妙に気になり特選で戴きました。

あぁ、もうずい分黄色くなりました。裏の麦畑のはなしです。

あんこちゃん、メール見ていただけましたでしょうか?


 



Re: 5月のまほろば
浩司 - 2008/05/28(Wed) 18:16 No.310
日ごろ不摂生なもので、また風邪をひき込んでしまいました。皆様にはご自愛下さい。5月は以下を戴きました。

○1 皮をはぐ筍けもののごとくなり

モチーフの質感を、わりと感応している点を戴きました。

○8 麦秋や代名詞だけで過ぎる日々

素朴ですが、こう書き表したいという心情そのものに。

○9 筍の微熱へ深く刃を入れぬ

レトリックへの志向へ一票を投じます。

○10 麦秋へ自転車押して行くは父

モンスーン的宜しさですね。

◎13 麦秋や子等の口笛真っすぐに

まず風土感に目が止まりました。そして季節のもとで生成した生活実感による、濁りのない訴求力を戴きました。


 



Re: 5月のまほろば
- 2008/05/28(Wed) 22:03 No.311
選句がおそくなりごめんなさい。
今、通勤電車の中でも風邪をひいている人が多いなと感じます。真中さん浩司さんお大事に。

○2 電工の空から声投ぐ麦の秋
「空から声」で高い建物が無いいかにも麦の秋の感じが出ていていいですね。

○4 麦秋や雲を穂先で送りをり
微笑ましく心地良い風を感じます。

○13 麦秋や子等の口笛真っすぐに
いかにも麦秋懐かしい感じで頂きました。真っすぐで広さも見えてきて気持ちいい句です。

○13 風を焚く五月の自由広場にて
風を焚くという表現は理屈ではなく感じが伝わってきます。それは五月という季語が効いているからだと思います。

◎2 麦の秋詩人のアジトありにけり
一面の麦の秋の中に詩人のアジトがある。なるほどと納得し感心しました。詩人はアジトから平和な詩の発信をしているのでしょうか。

今月もありがとうございました。来月も宜しくお願いいたします。


 



Re: 5月のまほろば
智水 - 2008/05/31(Sat) 18:33 No.313
今日の午前中はトラクターで田んぼの代掻き。掻き終わった後は水没して海のよう。残った陸地に椋鳥の群れが舞い降りて虫
を漁っています。いい眺めです。
遅くなりましたが、以下、智水選です。おっと、お客さんが来ました。今回は選のみで失礼します。


◎1 皮をはぐ筍けもののごとくなり

○2 電工の空から声投ぐ麦の秋

○4 麦秋や雲を穂先で送りをり

○5 麦秋や三角乗りの自転車来

○10 たかんなや地獄の釜を窺きをり

似たような選ですが、偶然です。以下、まひる選。ちなみに、7は智水。夫婦愛、健在なり。

◎2 電工の空から声投ぐ麦の秋

○4 麦秋や雲を穂先で送りをり

○5 麦秋や三角乗りの自転車来

○7 筍の蹴倒してあり藪外れ

○10 たかんなや地獄の釜を窺きをり


 



Re: 5月のまほろば
れん - 2008/05/31(Sat) 19:56 No.314
智水さん、雨の中おつかれさまでした。

みすずさんの選を入れるのを忘れてました。

○A 麦の秋詩人のアジトありにけり

○D 麦秋や三角乗りの自転車来

○H 筍の微熱へ深く刃を入れぬ

○K たかんなや朝とは違ふ天気予報

◎C 麦秋や雲を穂先で送りをり

以上みすずさん選

今日は関口さんたちのパフォーマンス「詩は眠らない」に行ってきました。
後ろのほうでよく見えなかったけど詩と音楽を充分楽しんできました。
コーヒーも美味しかったです。


 





4月のまほろば句会
投稿者:れん - 2008/04/25(Fri) 13:51 No.293 [返信]  
先月の「流氷」に続きまして今月は「遍路」とあまり身近でない季語に挑戦。
難しかったです。

1 遍路一歩気にすることないよそんな事
1 藤の花インターホンを軽く押す

2 夕の雨遮りもせず藤の棚
2 雑巾をきつくしぼるや遍路宿

3 背戸杉や野藤に抱かれ精尽きぬ
3 陽炎と真緑の自画像はなかよし

4 藤棚の下泣きやまぬ赤ん坊
4 遍路道朝の匂ひの残りをり

5 コンクリート叩く雨なり遍路宿
5 波へ向く真新しき遍路笠

6 海音や顔に馴染みし遍路笠
6 春のレールずうっと長くて酸欠

7 藤咲くや混み合っている訃報欄
7 すれ違う女性シンガーの遍路かな

8 水潜寺遍路の果ての水子かな
8 白藤を縁の欠けたる大瓶に

9 すれ違う遍路眼の奥に北もある
9 花水木住宅街を抜けるバス

10 遍路往くそれぞれ影をひとつ連れ
10 藤娘デブのトニーとデイトかよ

11 渦潮へ遍路の深き眠りかな
11 遍路終え今宵は牛の血が騒ぐ

12 藤ゆれて精密に泣く象がいる
12 寝乱れて藤棚の下犬の夢

13 伝説の地へ行く橋や藤の花
13 B面のメロディー哀し藤の花

14 台本を読み合はせをり藤の花
14 ひたひたと晩年藤は垂れにけり

15 下がり藤逢瀬の影も軒のうち
15 遍路宿サラダにかける粉チーズ

16 背負う荷も身の丈なりし遍路かな
16 白藤の一房揺れて昏れかぬる

17 名水の傍(わき)に置かれし遍路杖
17 二輪草突然弱くなるピアノ

18 遍路道行けど名も無き人に非ず
18 雨降りの遍路に施す茶の熱し

以上が昨夜の投句分です。
書き間違いはしてないと思うけど・・・あったらごめんなさい。


 



Re: 4月のまほろば句会
浩司 - 2008/04/25(Fri) 18:19 No.294
新年度及び会計年度に向け、茫々とした業務処理が控えています。また入力ミスをしそうなので、とっとと書き込みをさせて戴きます。4月は以下の作品を戴きました。

◎4 藤棚の下泣きやまぬ赤ん坊

中七下五によるパターンではあります。季語がわりと活用されている点を戴きました。映像的にも、ある種不気味なほどの生命感が、ぐんとクローズアップされているのが面白いです。

○11 渦潮へ遍路の深き眠りかな

眠りに落ちる際の感覚、として興味を惹かれました。

○12 寝乱れて藤棚の下犬の夢

上五はもったいないですね。日常からズレていく感覚が面白いです。

○14 台本を読み合はせをり藤の花

まあ、はずし加減の宜しさということで。

○17 二輪草突然弱くなるピアノ

季語の物象感にきちんと感覚、そして対象への心情をのせている具体性を戴きました。細やかさの是非にについては、保留です。


 



Re: 4月のまほろば句会
- 2008/04/29(Tue) 16:59 No.297
つつじの花が咲き 五月ですね-。
第2土曜日は根津界隈の吟行句会ですがつつじは終わっていますね。
では、選句に入ります。

A 雑巾をきつくしぼるや遍路宿
なるほどと思いました。遍路をして来た人の緊張感というか心の奥にある塊のようなものが見えました。

E 春のレ−ルずうっと長くて酸欠
俳句というより散文的、しかし感覚的に共感出来る。
ずうっとはいらないと思います

C 藤棚の下泣きやまぬ赤ん坊
藤の花はきれいだけでなく一種妖しい感じもし、赤ん坊は本能的に不安な感じをもったのではと読みました。

P 二輪草突然弱くなるピアノ
二輪草とピアノの音の取り合わせがとてもいい
作者の位置と風景がよく見えてきます。

◎M ひたひたと晩年藤は垂れにけり
誰もいつが晩年になるのかはわからないけれど、ひたひたと近づいて来ていることは間違いない。藤の花の豊かな房との取り合わせは絶妙 桜の花でなくてよかった-。

今月の兼題も難しかったですね。でも普段詠まないであろう季語に挑戦するのも面白かったです。ありがとうございました。


 



Re: 4月のまほろば句会
睦士 - 2008/05/05(Mon) 04:53 No.300
こんにちは。
あたたかさを通り過ぎて暑くなりました。
桜の緑も、もうずいぶんと色濃いです。

今月は、難しいながらも良い兼題で、
がんばればいい作品ができそうな、
いわば、
「せっかくの兼題」という感じでした。

そうそう、日本語には、
MOTTAINAIもあるけど、
SEKKAKUもありますね。

とか言いつつ、
以下、選句させていただきました。

 4 遍路道朝の匂いの残りをり
  朝の匂い、いいですね。
  なんの匂いなのかな?と詮索するのは
  野暮なのかもしれませんが・・・
  林間学校の時の朝の匂いは、
  友達みんなが使うハミガキの匂いでした。

 8 白藤を縁の欠けたる大瓶に
  大瓶に「挿した」などと
  語っていないのが余韻と大きさを
  感じさせます。

 14 台本を読み合はせをり藤の花
  句会の時も言いましたが、
  この景は南アルプス天然水のCMを
  思い浮かばせます。
  あの、渓流の岩場で、短パンTシャツの
  女子高生3人が台本の読み合わせを
  しているあれです。
  そこに藤が加わって、なかなか
  いいハーモニーです。

 15 下がり藤逢瀬の影も軒のうち
  絵の浮かぶ演歌ですね。
  なによりこの句からは韻律どころか、
  旋律まで響いてきそう。
  上手な句です。

◎17 名水の傍に置かれし遍路杖
  特選です。
  象徴的な絵が浮かびます。
  その絵にはお遍路さんはいないのですが、
  懸命に歩いた後の休憩で、
  わき水を飲んでいる。
  その存在や状態はきちんと伝わってきます。

せっかくの兼題は、皆様によって、
とてもよく昇華されたように思います。
ありがとうございました。
それでは、また、
今後ともよろしくお願いします。

 



Re: 4月のまほろば句会
智水 - 2008/05/08(Thu) 20:50 No.301
「ポエトリーステージ」疲れです。れんさん、浩司クン、睦っちゃん。参加してくれてありがとう。お世話様でした。
遅くなりましたか、智水選です。

◎4 遍路道朝の匂ひの残りをり

朝の匂ひに納得。想像力を掻き立てられました。

7 すれ違う女性シンガーの遍路かな

全国行脚をしているフォークシンガー、毎年「まほろば」でライブをしてくれる、よしこさんの姿が見えました。

9 花水木住宅街を抜けるバス

以前にも類句あり、と浩司クンが指摘しましたが、素直に戴きました。

12 藤ゆれて精密に泣く象がいる

藤棚の下に小さな象がいるというシュールなイメージが。うん、たしかに居るね。

14 台本を読み合はせをり藤の花

ペギー葉山でしたね。「学生時代」という歌。夏服の女子高生の気配がします。

連休も終わったよ。あんこちゃん、まだ帰ってこないの?
以下、まひる選です。

5 コンクリート叩く雨なり遍路宿
7 藤咲くや混み合っている訃報欄
◎13 伝説の地へ行く橋や藤の花
14 ひたひたと晩年藤は垂れにけり
18 遍路道行けど名も無き人に非ず

 



Re: 4月のまほろば句会
あんこ - 2008/05/12(Mon) 10:43 No.303
こんにちは。すごーく選句が遅くなり、申し訳ありません・・・
私は次の五句をいただきました。

1 藤の花インターホンを軽く押す
よくある世界かもしれませんが、藤の花の様子とインターホンの取り合わせがよいと思いました。この後、ドアの向こうでどういうやり取りがあるのかな、お呼ばれかななどとさまざまな想像ができて、よいと思います。

2 雑巾をきつくしぼるや遍路宿
「きつく」がいいと思いました。遍路宿を具体的に知らないので想像ですが、それぞれの願いや思いをこめて編路道を行く人々のための宿の人も、その心根に寄り添っているように思われました。

9 すれ違う遍路眼の奥に北もある
漂白の人のような感じを抱かせるのが「眼の奥に北もある」。ドラマが感じられます。

12 藤ゆれて精密に泣く象がいる
精密に泣くという表現がわかるような、わからないような・・・でも、面白いのです。

◎16 背負う荷も身の丈なりし遍路かな
何も難しいことは言ってはなくとも、「人生のある時間を自分の足で歩く」遍路というものは「身の丈にあった荷物を背負っていくものなのだ」ということが、視覚的にも、物理的にも、そして心情的にもすべてマッチして私に迫るものがあり、迷わず特選としていただきました。

今月もまた、投句いたします。よろしくお願いいたします。

 





4月まほろばの選
投稿者:れん - 2008/05/02(Fri) 17:31 No.298 [返信]  
昨日はのんびりと六義園の新緑と躑躅を見て、巣鴨で買い物をしてきました。
遅くなりましたが れん選
 
@ 藤の花インターホンを軽く押す
玄関先に揺れている藤房を見て、なんとはなしに気持ちがやさしく、あるいは消極的になって静かにそっとインターホンを押したのでしょうか。

A 雑巾をきつくしぼるや遍路宿
一宿一飯の礼としてまわりをきれいにして宿を発つ、そんな景を想像しました。
雑巾を「きつく」で作者の引き締まった心持ちがみえてきます。

I 遍路往くそれぞれ影をひとつ連れ
景としてみるとあたりまえ、だけどそれぞれが心に影を持ちながら歩いているのだろうな・・・。

L 伝説の地へ行く橋や藤の花
なぜか真っ赤な太鼓橋と藤のやさしい色合いが見えてきて伝説の内容が気になりました。
妖艶な話のような・・・。

N 遍路宿サラダにかける粉チーズ
遍路に対し軽いタッチで明るいのが好きでした。

◎D コンクリート叩く雨なり遍路宿
今日1日を歩ききり雨音を宿のなかで聞いているひとまずの安堵感。 
そして明日への軽い不安と期待感など、いろいろな思いが交錯している。
お遍路の夜とは内証の時なのでは。

園子選

 @ 遍路一歩気にすることないよそんな事
 E 春のレールずうっと長くて酸欠
 I 藤娘デブのトニーとデイトかよ
 O 背負う荷も身の丈なりし遍路かな
◎I 遍路往くそれぞれ影をひとつ連れ

みすず選

 B 陽炎と真緑の自画像はなかよし
 F 藤咲くや混み合っている訃報蘭
 I 遍路往くそれぞれ影をひとつ連れ
 J 渦潮へ遍路の深き眠りかな
 N 遍路宿サラダにかける粉チーズ
◎J 遍路終え今宵は牛の血が騒ぐ

 





3月のまほろば
投稿者:れん - 2008/03/28(Fri) 13:33 No.280 [返信]  
昨夜の句会はは久しぶりにこちらのメンバーは全員参加。
それぞれの主張がぶつかり合って炸裂!まではいかなかったけど
智水さんのリードで言いたいこと言い合って楽しいひとときを過ごさせていただきました。

1 エアライン流氷の海ちらり見ゆ
1 朱の褪せた蔵書印あり鳥帰る

2 流氷や眠りの紐の解かれゆく
2 流氷や黒板純(くろいたじゅん)の番屋古り

3 ひとことの見つからずをる流氷に
3 朝市に緑の増えて鳥帰る

4 流氷や三ヶ国語のアナウンス
4 鳥帰るくしゃみ一つの寝床かな

5 健診のポスター斜め鳥帰る
5 鳥帰るねじ式時計は今三時

6 流氷の凹凸となり水平線
6 鳥帰るつんと寄りくる犬の鼻

7 麻酔科にピンクのカーテン小鳥くる
7 流氷の風へ真っ赤な幟かな

8 鳥帰る診察券のまた増える
8 沼沢に魚影潜めり鳥帰る

9 やわらかき土に焚く火や鳥帰る
9 全校の朝の読書や鳥帰る

10 午後四時の日差し包みし白もくれん
10 赤ん坊と花菜畑は縦横無尽

11 流氷ゆらめき理科準備室のよう
11 流氷来る北の番屋で鬼と飲む

12 流氷やコツンと銀の杖の音
12 空の道鳥帰る先に赤い雲

13 湧き水を使ふ生活(たつき)や鳥帰る
13 ATMの指示のゆっくり桜かな

14 流氷来烈風岸にとどまれり
14 鳥帰る空の青さよエンデバー

15 流氷に第二楽章しみわたり
15 お土産は鮭のおむすび鳥帰る

16 体内のどこかりんりん流氷期
16 抽選のしんがりに居る流氷期

17 はくれん咲いて通訳は疲れてしまう
17 流氷やラスプーチンの夢砕け

18 シナリオに無き方角へ鳥帰る


 



Re: 3月のまほろば
あんこ - 2008/03/31(Mon) 18:37 No.282
こんにちは。
今回、ぎりぎりの投句ですみませんでした。
また参加できて嬉しいです。
選句させていただきました。


4 鳥帰るくしゃみ一つの寝床かな

ユーモアが効いていて好きです。
なんとなく怠惰な感じもします。季語があっています。


◎7 流氷の風へ真っ赤な幟かな

よく色が見えるし、印象的でした。


8 鳥帰る診察券のまた増える

ある句かもしれないけど、そこはかとない日常の現実感が
心地よかったです。

15 流氷に第二楽章しみわたり

「しみわたり」は不要だと思いますが、
第二楽章と流氷は取り合わせとしていいと思います。

18 シナリオに無き方角へ鳥帰る

かっこよいなあ。こういうふうにも詠めたらなあ。


来月も楽しみです。どうぞよろしくお願いいたします。

 



Re: 3月のまほろば
- 2008/03/31(Mon) 21:32 No.283
こんにちわ 桜が満開になりましたね。
先日のスカラベ句会の吟行で田園調布から下丸子までたっぷり歩き桜を満喫してきました。では選句いたします。

Bひとことの見つからずをる流氷に
流氷を実際に見た時どんな言葉が出てくるのでしょうか。
とても素直な気持ちが伝わってきますが最後の「に」が気になりました。

E鳥帰るつんと寄り来る犬の鼻
帰る鳥の群れを見ている作者につんつんと鼻を摺り寄せて来る犬。あたたかい感じがしました。

H全校の朝の読書や鳥帰る
子供たちが読書をしている学校の静かな時間と鳥が群れながら帰って行く風景は懐かしいような風景でもあります。

N流氷に第2楽章しみわたり
流氷と第2楽章は感覚的にいいなと思いました。

Qシナリオに無き方角へ鳥帰る
帰る鳥は北を目指すのだけれどシナリオに無い方角とはどんな方角なのだろう?気になる句でした。

以上今月は少し選句に苦労しました。
来月も楽しみにしております。ありがとうございました。


 



Re: 3月のまほろば
れん - 2008/04/01(Tue) 15:09 No.284
あんこちゃん、良さん、いつもありがとうございます。
今回からみすずさんと園子さんの選も書き込みます。

みすず選
○1 エアライン流氷の海ちらり見ゆ
○2 流氷や眠りの紐の解かれゆく
○3 ひとことの見つからずをる流氷に
○4 流氷や三ヶ国語のアナウンス
○6 鳥帰るつんと寄りくる犬の鼻
◎10 午後四時の日差し包みし白もくれん

園子選
○2 流氷や眠りの紐の解かれゆく
○7 麻酔科のピンクのカーテン小鳥くる
○16 体内のどこかりんりん流氷期
○17 はくれん咲いて通訳は疲れてしまう
◎13 湧き水を使ふ生活や鳥帰る

れん選 
○1 朱の褪せた蔵書印あり鳥帰る
古い本がたくさん置かれている乾いた感じの場所と季語の鳥帰るがいいと思いました。
現代詩資料館のまひるさんかと思いましたら浩司さんの句でした。

○4 流氷や三ヶ国語のアナウンス
すっきりしていて上手い句。北海道の流氷観光の景を想像しました。

○6 流氷の凹凸となり水平線
水平線なのに凹凸。面白い着想だと思います。句会では平明な句と言おうとして素直な句と言ってしまいました。あの言葉はは訂正します。

○11 流氷のゆらめき理科準備室のよう
流氷をじいっとと見つめていたら、なんだかゆらゆらしてきて作者の頭の中に理科準備室にある青黒い鉱石や透明のビーカーやらフラスコなど混沌と浮かんできたのかな〜。そんな感じが面白かったです。

○13 湧き水を使ふ生活や鳥帰る
「湧き水」という言葉で地べたにくっついた生活というか大地や自然をいつも身近に感じながらの暮らしが見えてきます。
そんな精神的ゆたかさとゆとりの中での「鳥帰る」がしみじみと良いですね〜。

○18 シナリオに無き方角へ鳥帰る
「シナリオに無き方角」という措辞に脱帽です。
いつも行き当たりばったりの生活をしているれんには思いもよらない措辞でした。

 



Re: 3月のまほろば
浩司 - 2008/04/01(Tue) 18:42 No.285
まいどお世話になります。3月は以下を戴きました。

○5 健診のポスター斜め鳥帰る

ステレオタイプとしても、書ききれている点を戴きました。

○5 鳥帰るねじ式時計は今三時

上五中七とで醸される情感を戴きました。

○9 やわらかき土に焚く火や鳥帰る

具体のない好さでしょうか。ゆえに通念の利用、いわば足が揃っていることが、この場合は成功していると思います。

◎13 ATMの指示のゆっくり桜かな

モノから主体的に感受された感覚が、わりと具体的に表現されていると思います。韻律も上手に利用されていますね。

○16 体内のどこかりんりん流氷期

トレンドは過ぎたと思いますが「体のどこか」という俳句的フレーズを、活用されている点を戴きました。




 



Re: 3月のまほろば
睦士 - 2008/04/03(Thu) 21:34 No.288
こんにちは。
そろそろ桜が咲き出しましたね。
春が本格的にやって来たようです。

今月は智水さんの司会で
進行していただきましたが、
各句の選評の後、必ず添えられる
「はい、ほかにこの句について、
 これだけは言っておきたい、という人。」
という智水さんの言葉に、
ついつい言いたいことを言ってしまいました。

どうもですねえ・・・自分の場合、
句会に限らず「なにかありますか?」
と言われると、
なにかしら言ってしまいますねえ。(^_^;)
それが良い時も、
あまりよくない時もあって・・・、
どうかご容赦ください。

たしかに今月は、
選句が難しかったかもしれませんですね。
その中から以下を選ばせていただきました。

◎1 エアライン流氷の海ちらり見ゆ

  特選です。
  飛行機の中、空路の関係で、
  本来の目的ではなかった流氷が
  見えたのでしょう。
  旅の拾い物的な感動が
  よく表されています。
  みなさん「ちらり」は良くない、
  とおっしゃってましたが、
  今読み直しても、自分的には、
  やっぱりわるくないと思ったりしてます。

○1 朱の褪せた蔵書印あり鳥帰る

  まほろばの蔵書を思い出しました。

○2 流氷や黒板純の番屋古り

  ドラマ「北の国から」の景ですね。
  実は、自分の「・・第二楽章しみわたり」
  の句もそのドラマに
  インスパイアーされて作ったので、
  思わぬ接点に共感なのでした。

○4 流氷や三ヶ国語のアナウンス

  インターナショナル・・・というより、
  国境問題に近いのでしょうか。
  三カ国語はそれぞれ何?という話題も
  句会では出ました。

○4 鳥帰るくしゃみ一つの寝床かな

  俳句らしい俳句だと思いました。
  ひょっとして、花粉症も
  もう季語になってるんでしょうか。

まだまだ、俳句は(俳句も)、
迷いの中ですが、
どうか今後ともよろしくお願いします。

 



Re: 3月のまほろば
智水 - 2008/04/04(Fri) 12:28 No.289
遅くなりました。流氷って実際に見たことないので難しかったですね。どうしても氷山が浮かんでしまって困りました。
以下、智水選です。


○1 朱の褪せた蔵書印あり鳥帰る

久しぶりにやってきた園子さんがコーヒーを飲みながらうちの蔵書を読んでいました。もしやと思っていただいたら浩司クンとは。

○3 朝市に緑の増えて鳥帰る

春野菜の色が鮮やかに見えますね。季節感があります。


○5 健診のポスター斜め鳥帰る

春うららですね。去年のポスターが剥げかかっているのかな。


◎13 湧き水を使ふ生活(たつき)や鳥帰る

完璧な作りですね。お見事。


○18 シナリオに無き方角へ鳥帰る

渡りの習性はシナリオ通りではないか、と私も思いますが、つい語感の気持ち良さでいただきました。

全体的には俳句という世界の中に籠もりすぎになっているように思いましたね。次回は下手な句に注目したいと思います。
以下、まひる選。

◎2 流氷や眠りの紐の解かれゆく
○4 流氷や三ヶ国語のアナウンス
○9 やわらかき土に焚く火や鳥帰る
○13 湧き水を使ふ生活(たつき)や鳥帰る
○18 シナリオに無き方角へ鳥帰る

 





2月のまほろば句会
投稿者:れん - 2008/02/22(Fri) 17:14 No.265 [返信]  
昨夜のまほろば句会は風邪で欠席が2名、遠距離欠席がいつもの2名。
それでもたくさんの佳句が集まり、自分の句はさて置き楽しい合評で盛り上がりました。
良さん、あわてさせてすみませんでした。

1 春の雪駄菓子屋までの道遠し
1 三寒四温占いを見て出勤す

2 大鍋の湯の滾りけり春の雪
2 舌出して追いかけてみる春の雪

3 春の雪がやがや出てくるランドセル
3 春の雪食器洗ひし音途切れ

4 小さき手ころんで掴む犬ふぐり
4 郵便屋土間まで入(い)り来る春の雪

5 舌曝すいぬのふぐりと東へ向き
5 蝦蟇口の鈴揺れるなり犬ふぐり

6 甘やかに榛名を抱け春の雪
6 春の雪古書街が微発酵してしまう

7 米兵の一団走る犬ふぐり
7 背伸びしてもらふ釣銭春の雪

8 塩むすび食むかたはらにイヌフグリ
8 火を通す2日目のカレー春の雪

9 春の雪犬の脱糞切なくて
9 なぞなぞの次はしりとり犬ふぐり

10 軍港を見に行く春の雪の中
10 春の雪迷路の里となってゐる

11 犬連れてイヌフグリ見つけに行く
11 犬ふぐりぽつぽつ無人精米所

12 エスプレッソの香のたつ夜や春の雪
12 いぬふぐり背後過ぎ行く郵便夫

13 春の雪印刷工のスニーカー
13 春の雪こたつ布団のにほいする

14 ああちゃんの指に摘まれしイヌフグリ
14 犬ふぐりうつらうつらの道祖神

15 薬屋の黒き鞄や春の雪
15 まどろみの犬のまばたき犬ふぐり

16 シチリアの空をこぼして犬ふぐり
16 シニヨンのバレエ少女やいぬふぐり

17 青空のうれし涙よイヌフグリ
17 唇なりコップに雪解川充ちて

18 ひとひらは魚のやうな春の雪
18 末黒野に踵を沈めていれば引潮

以上です。

 



Re: 2月のまほろば句会
浩司 - 2008/02/23(Sat) 11:06 No.267
春風邪で有休を取ってしまいました。皆様にはご自愛のほどを。入力ミスにすぐ気が付くよう、今月は真先に書き込ませて戴きます。

◎3 春の雪食器洗ひし音途切れ

生活の中で捉えた季節然。それによりふっと途絶えた日常の意識と、その後の淡い心情の綾が、過不足のない平明な措辞でよく表現されていると思います。ただ全体に漠とした措辞(その効果はあります)なので、特に類想・類型の観点から「食器」に再考の余地があるのではないでしょうか。

9 春の雪犬の脱糞切なくて

季語のウエット感が、わりと効いていると思います。下五が状態ならば、よりふくらみが出ると思います。

10 軍港を見に行く春の雪の中

取り合わせの好さを戴きました。下五のくどさ加減も、程よいと思います。


16 シチリアの空をこぼして犬ふぐり

上五いっぱつで戴きました。離した効果で、新鮮な映像が見えました。


18 ひとひらは魚のやうな春の雪

季語に潜んでいる生々しい質感が、一般的な直喩で表されている点を戴きました。


 



Re: 2月のまほろば句会
睦士 - 2008/02/23(Sat) 20:42 No.269
こんにちは。
今回は仕事で句会に行けなさそうだなあと
思っていたところへ重ねて風邪をひき、
結局、欠席投句とさせていただきました。

れんさん、ご面倒おかけしました。
ほんと今月はいい句が並んでますね。
以下、選句させていただきました。


◎3 春の雪食器洗ひし音途切れ

 「あれ、雪だ」そう気づいて食器を洗う手を
 止めたのでしょうか。
 あの、ふと気づくと天気が雪になっている
 ささやかな感動。いいですね。
 特選です。

○8 火を通す2日目のカレー春の雪

 カレーのよしあしについては、いつだったか
 句会でも話題になりましたですね。
 作ったばかりがいいとか、2日目がいいとか、
 ぼくはできたばかりのサラサラのカレーが
 好きです。できれば野菜も溶けないで、
 しっかりしているのが好き。
 とは言え「2日目のカレー」には、
 買い物に出かけずに作れる食事の生活感が
 あります。それがいい。
 「あれ、雪だ。でもカレーあるし、食べよ。」
 というような感じでしょうか。

○10 春の雪迷路の里となってゐる

 雪が降ると、いろんな目印が隠れて
 道のりがわかりにくくなることありますね。
 それがかえって新鮮だったりして。
 「迷路」と言う言葉にある、
 困りつつも楽しい気持ち、それがいいです。

○17 青空のうれし涙よイヌフグリ

 素直な句です。でも「うれし涙」がやっぱり
 いいです。青空とイヌフグリもとても
 合っています。

○18 ひとひらは魚のやうな春の雪

 雪を、魚のようだとは思ったことは
 ありませんでしたが、
 でも割と大きめな牡丹雪のひとひらは、
 言われてみればひらひら泳いでいるかの
 ようでもあります。新鮮な一句でした。


先月も書きましたが、まだ春になって欲しく
ないという気持ちが心のどこかにあります。
でも、2月ももうすぐ終わってゆくし、
ちょっと気持ちをきりかえて行かなくてはと、
半分あきらめ、半分がんばり、みたいな、
このごろでもあります。

不思議なのは、気候はまだまだ寒いのに、
花はそれぞれに咲き出すことですね。
僕の部屋でも鉢植えの沈丁花がもう花を咲かせ
あの独特の酸っぱい匂いを放っています。


 



Re: 2月のまほろば句会
れん - 2008/02/24(Sun) 15:21 No.270
浩司さんも春風邪ですか?
睦士さんはいかがですか?
今朝はまたまた、春の雪。冷たい風も吹いています。
どうかご自愛のほど。
でも春風邪ってちょっと艶っぽい感じもしますね。

○9 なぞなぞの次はしりとり犬ふぐり

リズムも良いし、なんだかかわいらしくて戴きました。

○14 犬ふぐりうつらうつらの道祖神

犬ふぐり咲く山里、春の日差しをたっぷりと浴びて道祖神様も眠くなってしまう。幸せな気分になります。

○16 シチリアの空をこぼして犬ふぐり

シチリアの空の青はどんな青なんだろう?
そうか、シチリアの空の色がこぼれたところに、あの犬ふぐりの青が散らばり咲いたのですね。
浩司さんがおっしゃるようにシチリアと犬ふぐりの距離感がよいと思いました。

○17 唇なりコップに雪解川充ちて

コップの水が雪解川だなんてダイナミックな発想おもいつきもしませんでした。脱帽です。

◎7 米兵の一団走る犬ふぐり

とても惹かれる句でした。
米兵の一団という強大なものと小さく愛らしい犬ふぐりの対比。
いいえ、一面に犬ふぐり咲く広大な自然の中、遠く米兵の一団が走っているが、ほんの蟻の行列ほどだったりして。

睦士さん、冬が好きだなんてうらやましい!


 



Re: 2月のまほろば句会
智水 - 2008/02/26(Tue) 17:30 No.271
風邪ひきさんが多いねえ。お大事に。以下、智水選です。

○1 春の雪駄菓子屋までの道遠し
三丁目の景色だね。近くの小学校の前に「文書堂」という文房具と駄菓子を売る店があります。ふむ、分かる。

○6 春の雪古書街が微発酵してしまう
湿った春の雪は古書には悪い。というか、古書街というイメージが微発酵と仲がいいと思う。いいんじゃない、これ。

○10 軍港を見に行く春の雪の中
横須賀かな。なにやら、きな臭くもありますね。秀句だと思います。

◎15 薬屋の黒き鞄や春の雪
富山の薬売り。降りしきる雪のなかを物語を提げて歩いて行きます。顔は定かではありませんが、昭和の男ですね。

○18 ひとひらは魚のやうな春の雪
ぼたん雪ですね。ちょっと大げさに降っていて、想像力を掻き立てられます。おや、お魚さんだ。

まひる選は以下。

○1 春の雪駄菓子屋までの道遠し
○6 甘やかに榛名を抱け春の雪
○13 春の雪印刷工のスニーカー
◎14 犬ふぐりうつらうつらの道祖神
○17 唇なりコップに雪解川充ちて



 



Re: 2月のまほろば句会
あんこ - 2008/02/27(Wed) 13:22 No.272
こんにちは★
年度末の激務で、ようやく選句がかないました。
今回も素敵な句が多く、楽しかったです。
三月もぜひ、参加させてくださいね。

1 春の雪駄菓子屋までの道遠し

駄菓子屋が合っていると思います。春の雪とちょうどいいつき具合。

4 郵便屋土間まで入(い)り来る春の雪

湿った重い靴先や戸を開ける音、かける声まで息遣いとともに聞こえてきそう。
春の雪が合っているからでしょうね。

7 米兵の一団走る犬ふぐり

簡潔且つよく世界が見えてくる。私は訓練での走りと捕らえましたが、なんにせよ武力につながる緊張感が愛らしく小さな犬ふぐりと出会うと、こんなに何ともいえない世界を生み出すのですね。

8 火を通す2日目のカレー春の雪
二日目のカレーは煮込まれてて味がよくなっていますが、その感じと春の雪が合うのだなあ。なるほど、こういう見方、感じ方があるのですね。

◎16 シチリアの空をこぼして犬ふぐり
シチリア★ 行ったことないですけど、あの濃そうな鮮やかな空を犬ふぐりに見られた作者が素敵です。シチリアも国名として、また内包している国のさまざまな表情や作者の個人的な感情の表現として、非常にいいと思いました。


 



Re: 2月のまほろば句会
れん - 2008/02/28(Thu) 11:46 No.273
あんこちゃん、皆さん、お忙しいなか選句ありがとうございます。

3月は27日(木)で兼題が「流氷」と「鳥帰る」です。
全くの年度末ですね。みなさん、すみません。

選句の作者名ですが、欠席の人は知りたいですか?
どのタイミングで書き込んだら良いか迷ってます。


 



Re: 2月のまほろば句会
- 2008/02/28(Thu) 21:04 No.274
こんばんわ 選句がすっかり遅くなりごめんなさい。
では 早速選句いたします。

○4 郵便や土間まで入る来る春の雪
状況がとてもよく見え春の雪でやや明るい雰囲気さえ感じられます「まで」はいらないのでは。

○14 犬ふぐりうつらうつらの道祖神
うまい句だな-と感心しました。中七で想像が広がりました。

○15 薬屋の黒き鞄や春の雪
富山の薬屋さんが春の雪の中をやって来た。という場面が浮かんできます。春を運んで来る薬屋さんに心地良い郷愁を感じます。

○18 ひとひらは魚のやうな春の雪
白く透き通った美しい魚の切身のような1片をわさわさと降ってくる春の雪の中に見つけた。ステキです。

◎16 シチリアの空をこぼして犬ふぐり
シチリアという言葉から想像する群青色の空と明るさ。シチリアがとても新鮮でアフリカやチベットではダメですよね。

今月もありがとうございました。
作者名は真中さんが最初にアップした句に、みなさんの選句終了後に作者名を入れるというのはいかがでしょうか。
誰がどんな句を詠まれたかは知りたいところです。

真中さんにいつもありがとうございます。




 



Re: 2月のまほろば句会
れん - 2008/02/29(Fri) 14:27 No.276
良さん、お疲れのところありがとうございます。
今日は暖かいですね。

1 春の雪駄菓子屋までの道遠し     睦士
1 三寒四温占いを見て出勤す     あんこ

2 大鍋の湯の滾りけり春の雪      れん
2 舌出して追いかけてみる春の雪    智水

3 春の雪がやがや出てくるランドセル  みすず
3 春の雪食器洗ひし音途切れ       れん
   
4 小さき手ころんで掴む犬ふぐり     みすず
4 郵便屋土間まで入(い)り来る春の雪   睦士

5 舌曝すいぬのふぐりと東へ向き     浩司
5 蝦蟇口の鈴揺れるなり犬ふぐり     園子

6 甘やかに榛名を抱け春の雪       智水
6 春の雪古書街が微発酵してしまう    浩司

7 米兵の一団走る犬ふぐり         良
7 背伸びしてもらふ釣銭春の雪      あんこ

8 塩むすび食むかたはらにイヌフグリ   睦士
8 火を通す2日目のカレー春の雪      良

9 春の雪犬の脱糞切なくて       まひる
9 なぞなぞの次はしりとり犬ふぐり    園子

10 軍港を見に行く春の雪の中        良
10 春の雪迷路の里となってゐる     みすず

11 犬連れてイヌフグリ見つけに行く    智水
11 犬ふぐりぽつぽつ無人精米所      れん

12 エスプレッソの香のたつ夜や春の雪   まひる
12 いぬふぐり背後過ぎ行く郵便夫       良
 
13 春の雪印刷工のスニーカー       あんこ
13 春の雪こたつ布団のにほいする      睦士

14 ああちゃんの指に摘まれしイヌフグリ   智水
14 犬ふぐりうつらうつらの道祖神     みすず

15 薬屋の黒き鞄や春の雪          園子
15 まどろみの犬のまばたき犬ふぐり    まひる

16 シチリアの空をこぼして犬ふぐり    まひる
16 シニヨンのバレエ少女やいぬふぐり   あんこ

17 青空のうれし涙よイヌフグリ       れん
17 唇なりコップに雪解川充ちて       浩司
 
18 ひとひらは魚のやうな春の雪       園子
18 末黒野に踵を沈めていれば引潮      浩司

(最初にアップした句をコピーすればよいのですね。上手くいきました)
ということで最終的にまひるさんの

 シチリアの空をこぼして犬ふぐり

が最高得点句。おめでとうございます!
アフリカやチベットの青空もきれいかもしれませんが、やっぱり
シチリア!そうかもしれません。


 





1月のまほろば句会
投稿者:れん - 2008/01/25(Fri) 11:54 No.250 [返信]  
新しい1年が始まりました。
今年もよろしくお願いいたします。

今月はいつものメンバー、全員の参加で楽しいひとときとなりました。
兼題は「白菜」「春待つ」。

1 水仙一列小さく前へ習えする
1 春を待つ上目遣ひをする犬と

2 待春の音を無くせし薄暮かな
2 白菜の疲れてをりぬ素描室

3 ファックスで見積の来る冬の星
3 大家族のごとく白菜切りにけり

4 当番の日や大いなる霜柱
4 白菜やただはいはいと空返事

5 腕長すぎる綿雪にとり巻かれ
5 駄句一つ日記に書いて春を待つ

6 白菜のなんと小さき根っこかな
6 玄関に小さきシューズや春を待つ

7 白菜の巻きの堅さを自慢せり
7 ハチ公の足の突っ張り春を待つ

8 二個一束白菜抱いて妻帰る
8 待春や湯飲み置かれし跡を拭き

9 向こう見ず灯を弾き白菜は
9 待春の犬の声にもリズムあり

10 血と酒の似合う男よ春を待つ
10 正と負のあわい生きけり春を待つ

11 怒り一つ消えゆく夜や白菜鍋
11 ゆっくりと包丁研ぎつ春を待つ

12 だんだんとコーラス揃ひ春を待つ
12 待春や夜風騒ぎて星満つる

13 包帯の指が帆となる柚子湯かな
13 二缶の午後の紅茶よ春を待つ

14 衣脱ぐ乙女の素肌白菜よ
14 待春や少しほつれし栞紐

15 「持ってきな」畑の白菜抱きくれる
15 川べりの林へ没日春待てり

16 白菜を抱へ夕日へ歩きをり
16 白菜をつつく小言を言ふ人と

17 白菜やようやく七味とめぐり逢え
17 白菜の終いには溶ける鍋の底

18 春待つやレギンス裾で少し折り
18 白菜や収穫話の華やげり

以上です。


 



Re: 1月のまほろば句会
あんこ - 2008/01/27(Sun) 22:03 No.252
こんばんは。
今年もよろしくお願いいたします。
選句いたしました。

6 玄関に小さきシューズや春を待つ

小さきシューズだから、いいなあ。
小さいお子さんかな?
笑い声みたいに少し崩して脱がれているのかな?
玄関まで奥から賑やかな笑い声が聞こえてきそう。


8 待春や湯飲み置かれし跡を拭き

静かな日常風景の一コマが、季語と合っていると思います。
ほっとした時間を終えて、夕ごはんのお買い物でも行くのでしょうか。

9 待春の犬の声にもリズムあり

季節によって犬の鳴き声にも、違いがあるんでしょうね。
待春だからこそ、この声はよく聞こえてきます。

17 白菜の終いには溶ける鍋の底

白菜だけではなく、楽しい時間の最後の
笑い疲れ、そして食べ疲れた
一抹の寂しさも感じられて、時間の経過と
ドラマを感じました。

◎18 春待つやレギンス裾で少し折り

最近はやりのレギンスは折った裾はみたことないのですが、
待春とあっている感じがします。
軽やかな女性の細い足首の動きが見えて、
明るいリズムのある句ではないでしょうか?
言葉を、「レギンスの裾少し折り」くらいにしてだと、
もっと軽快かつおしゃれな感じが出そうです。

来月もよろしくお願いします。
どうもありがとうございました。

 



Re: 1月のまほろば句会
れん - 2008/01/28(Mon) 10:12 No.253
あんこちゃん、選句ありがとうございます。

○6 玄関に小さきシューズや春を待つ

「笑い声みたいに少し崩して脱がれている」そして奥からの笑い声、なるほど、ステキな鑑賞ですね。わたしも戴いたのですが、そこまで見えていませんでした。 

○7 ハチ公の足の突っ張り春を待つ

そういえば「足を突っ張って」いたかもしれない。
ハチ公の足の突っ張りを見て待春を感じる。共感します。発見だと思います。

○8 待春や湯飲み置かれし跡を拭き

日常のひとこまの動作から、ふと待春を思う。
作者が毎日をていねいに生きている感じがして好きです。

○12 だんだんとコーラス揃ひ春を待つ

だんだんとみんなの気持ちがそろってステキなハーモニーが生まれる。その喜びが「春を待つ」気持ちをも生み出し幸せな句。

◎1 水仙一列小さく前へ倣えする

水仙の愛らしさなどが見えてきて、明るい句で好きです。

以上がれん選でした。

9の向こう見ずの句ですが
向こう見ずに灯を弾く白菜よ とかしてくれると解るのですが・・・

17 白菜の終いには溶ける鍋の底
この句、戴かなかったのですが帰り道ずっと気になっていました。あんこちゃんの鑑賞を見てなっとくです。私はまだまだ読みがあさいですね。

「レギンスの裾少し折り」このほうが良いですね。
いつも言われていることなのにまほろば句会のとき伝えられ無かったです。
これからもどんどんよろしくお願いいたします。
   

 



Re: 1月のまほろば句会
- 2008/01/28(Mon) 22:32 No.254
寒い日が続いていますが、立春ももうすぐ早いですね。
では選句いたします。

4○ 当番の日や大いなる霜柱
大いなる霜柱がいいですね。当番が少し楽しいく見えて来ます。

5○ 駄句一つ日記に書いて春を待つ
日記に句を書いている。当然日々の季節感を敏感に捉えている生活。駄句と「春を待つ」の季語がとても良い関係で合っていると思います。

11○ 怒り一つ消えゆく夜や白菜鍋
夜は要らないかなと思いますが白菜鍋がいい。寄せ鍋ではしつこすぎるし、おでん鍋だとあまりにも普通。やはり怒りがすっきり響いて来るのは白菜鍋のさっぱりさが効いているからだと思います。

11○ ゆっくりと包丁研ぎつ春を待つ
やや散文的な感じがします。やはり切れがないせいでしょうか。金物の匂いがして来て春を待つ気持ちがとても伝わって来ます。

2◎ 待春の音を無くせし薄暮かな
やや甘い感じもしますが、夕方はいろいろな音がして来ますがそんな中、音が消えたような一瞬を作者は捉えたのです。
春を待つ作者だけが捉えた一瞬だったのかも知れません。その感覚がいいな‐と思いました。

今月も参加出来て良かった-ありがとうございました。来月も楽しみにしております。
 

 



Re: 1月のまほろば句会
れん - 2008/01/30(Wed) 10:46 No.255
良さん、お疲れのところ選句ありがとうございます。

智水さん、まひるさんは旅行中らしいので、その間に句の作者を明かしますね。

1 水仙一列   が浩司さん(○れん、みすず選)
1 春を待つ    が園子さん(智水)
2 待春の音    が れん (○良)
2 白菜の疲れて     良 (みすず、鯨)
3 ファックスで    あんこ (○浩司、智水)
3 大家族の       良  (○まひる、智水)
4 当番の日      あんこ(睦士、良)
5 腕長すぎる     浩司 (みすず)
5 駄句一つ      智水 (良)
6 白菜のなんと    れん (浩司、まひる)
7 ハチ公の足      良 (れん、浩司)
8 二個一束白菜    智水 (睦士)
8 待春や湯飲み    睦士 (れん、浩司、鯨、あんこ)
9 待春の犬の声    まひる (みすず、あんこ)
11 怒り一つ消え    まひる (良)
11 ゆっくりと包丁    園子 (浩司、まひる、良)
12 だんだんとコーラス  あんこ(れん、智水、睦士)
12 待春や夜風騒ぎ     睦士 (○鯨)
13 包帯の指が帆      みすず (まひる)
14 衣脱ぐ乙女       智水  (○みすず)
15 「もってきな」畑    みすず (○睦士)
16 白菜をつつく      園子  (○智水、まひる)
17 白菜の終いには     まひる (睦士、あんこ)
18 春待つやレギンス    まひる  (○あんこ)

という結果でした。
まひるさん四句とも選ばれましたね。それも実力者に!
おめでとうございます!

 



Re: 1月のまほろば句会
睦士 - 2008/02/04(Mon) 21:32 No.258
昨日は、去年の暖冬からは久しぶりに、
ここいらも雪景色となりました。
雪は不便なことの反面、やっぱきれいですね。

今回の句会もお世話になりました。
以下、睦士選です。


○1 当番の日や大いなる霜柱

 冬なのに、早起きして
 行かなければならない日ってあります。
 そうするといつもの時間の朝とは
 ラジオの番組も全然違ってたりして、
 ちょっと新鮮だったりするのでした。
 霜柱の様子も違うのでしょうね。

 
○8 二個一束白菜抱いて妻帰る

 作者は「妻」のいらっしゃる方だと思いまして、
 それはあたっていましたが、
 当の奥さんは、
 「白菜はうちで穫れるから買わない」と
 おっしゃっていました。
 俳句ならではのフィクションですかね。


○12 だんだんとコーラス揃い春を待つ

 わかるなあ、これ。
 音楽ってやっぱ練習するほどうまくなるし、
 なおかつ美しくなるのが良いのです。
 春に向けての努力もきれいです。


◎15 「持ってきな」畑の白菜抱きくれる

 特選です。
 やっぱり白菜のイメージってこれかな、
 と思います。
 でかくて、固くて、おいしい白菜。
 気前の良さもマッチしてます。


○17 白菜の終いには溶ける鍋の底

 お鍋してると、
 白菜はどんどんやわらかくなりますね。
 まだシャキシャキしている白菜もいいけど、
 やわらかく煮詰まった白菜も
 きらいじゃないです。
 でも、鍋の底で溶けちゃった白菜は、
 ちょっとかなしいか・・・。


今回のテーマは、春を待つということでしたが、
個人的には、春に早く来て欲しいというより、
まだ冬が終わって欲しくないのでした。

お正月のせわしなさが終わって、
もう少しほっとしていたいのです。
でも、ぼけっとしてると、
梅や沈丁花、そして桜が咲き始めますね。

まだ、冬のままでいさせて欲しいと、
願ったりするのでした。

 



Re: 1月のまほろば句会
智水 - 2008/02/06(Wed) 19:45 No.260
どうも、どうも。無事に8日間の旅行から帰ってまいりました。
こちらは雪だったんですねえ。れんさんから選句結果が報告されていますので今回は時差ボケということでパス。
そこでクイズです。
わたしたちはどこの国に行ってきたのでしょうか。次の句をヒントにお答えください。

ボンジョルノアルベルベッロのイヌフグリ 
智水

簡単ですね。あれ、知ってる人の方が多かったかしら。

 



Re: 1月のまほろば句会
れん - 2008/02/08(Fri) 09:39 No.261
えっ、わかんないです。イタリアですか?

おかえりなさい!

 



Re: 1月のまほろば句会
浩司 - 2008/02/18(Mon) 17:43 No.264
すみません。とっくに送信したつもりでしたが、エラーだったようです。本日気づいた次第です。

◎3 ファックスで見積の来る冬の星

技術面から、形としての完成度を評価しました。つまり詩形の構造とその力を、有効に活用されている点に注目したわけです。そのぶん類想・類型感はあると思います。

○6 白菜のなんと小さき根っこかな

発見を戴きました。措辞は少々くどいかも知れません。

○7 ハチ公の足の突っ張り春を待つ

くっきりした映像なので、共感を得やすいと思います。

○8 待春や湯飲み置かれし跡を拭き

何もない心地好さ、を戴きました。

○11 ゆっくりと包丁研ぎつ春を待つ

非常に一般性のある措辞自体の、郷愁感で戴きました。


 
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